子育てに思うこと


今から5年ほど前に『キレる17歳』って言葉が流行ったコト…覚えてますか?
17歳の少年達の残虐な犯罪がイッパイ起こった頃です。
(神戸の少年Aは、その1歳上です)


世間では「今の親は!!」と、批評家達が、『親』の子育てを責める言葉を並べてました。
世間中、批評家になってましたよねぇ (批判家かな。)


私の長男も、その時、17歳でした。(現・22歳)
私にとって、初めての子供。
キレる17歳が産まれた頃・・・
当時、日本の文科省・厚労省が打ち出していた『子育て』指導って、知ってますか?

「抱き癖をつけるな!」だったのです。
産後1ヶ月では、病院の1ヶ月健診に行きます。
その後、3ヶ月健診からは、地域の保健所へ行きます。
そこで、「赤ちゃんが泣くからと言って、イチイチ抱かないコト!!」と。
「抱き癖がついて、良くない!」と指導されてたのです。
「抱き癖をつけるな!」ってね。

私の長男の場合は、それプラス。。
「好中球の数値が高い。これは発作が起きたら死ぬほどの数値だ」とまで言われ、
始めての子供で・・・ビクビクしていたところで・・・
そう。。育児ノイローゼになっていました。
私は、寂しかったので、しょっちゅう長男を抱いていましたが、
泣く度に抱き上げるコトに、後ろめたさを感じていました。
「抱き癖つけると、良くないんだよなぁ〜」ってね。
(自分が産んだ赤ちゃんを抱くコトに後ろめたさを感じるなんてオカシな話ですよね)


話を戻して・・・
『キレる17歳』が、産まれた頃、
日本は「赤ちゃんは泣いても抱くな!」とママ達に指導していたのに・・・

長女を産み、次男を産み・・・抱き癖のコトの指導がなくなっていたので
保健所・指導の人に聞いてみると、
「問題児が増えたから、それは無くなった」ってコトでした。
唖然としたコトを覚えています。
「えっ??  じゃあ、あの後ろめたさは何だったの??」ってね。

そして、赤ちゃんの頃、抱いてもらえず育ったこの子供達が小学校に上がると、
文科省は、日本の義務教育から『道徳』を無くしました。
「道徳は、教育しなくてもフツーに生きていれば習得できる」って理由でした。
(これも後に「ダメだ!」ってコトで復活してますが)

そんなコト、こんなコト。。みんな棚に上げて
「今の親は・・・」って責めている。
いろいろ指図して、脅しのように指導して・・・
でも、その責任なんて、だぁ〜れも取ってくれない。

子供を産んだばかりのママ達を脅す方針ばかりが翻弄している日本で
子供を育てている親達に、全て責任転嫁している日本で
子供を産まない女性が増えるのは当然なのかもしれない。

子育てママに冷たい社会だから、
虐待・義父になってしまう『男』に依存してしまうのかもしれない。
(過激・極端ですかしらん)

「今の親は・・・!!」と責める前に、
「親とは、どうあるべき!を教えてないでしょ〜??」って思う今日この頃。

今22歳でママになっている女性もいる筈。
そのパパ・ママは、赤ちゃんの頃、抱いてもらえず育っているのかも〜ってコトを
知って下さい。

「今の親は・・・!!」って責める前に、
「赤ちゃんを産んでくれて、ありがとう」と、ママ達に言いましょうよ。

子供を実際に育てているママ達を応援する社会をつくりたい☆


私は・・・
長男を産んで、保健所がダメと言ってた『抱き癖』をつけているコトが後ろめたくて
育児ノイローゼになっている頃、
近所のクリーニング屋のおばちゃんとの会話で救われました。

私「一人でもこんなに大変なのに〜3人も4人も産む人の気が知れない(T_T)」
おばちゃん「あらぁ〜 そういう人はイッパイ産んだ方がイイよ。 
一人産んで平気な人は、それでイイけど、
一人でピリピリしてるお母さんはイッパイ産まなきゃ、子供が辛いのよ」って。

私・・・妙に納得しました。
「こんなピリピリを、子供一人で受けるのって、そりゃぁ嫌だよねぇ」って。

あのおばちゃんの言葉がなかったら、三人も産んでなかったと思います。

そして、長女を産んだ時は、長男が丁度2歳。
マンションのお隣の奥さんが、子育て先輩で・・・
パートが終わって自宅に戻る2時過ぎに、長女をお風呂に入れるコトを勧めてくれて、
その間、長男を預かってくれてました。

子供は一人では育てられない。。。実感しています。
私は、周りの人に助けてもらい、手を貸してもらい、三人を育てるコトができたと思っています。

今のママ達を、温かく包む社会をつくりたい☆と
切実に思っています。


そして、これは、とっても個人的なコトなので、万人に通用しない話だと思いますが
私が、一人で子供三人を育てている頃。。
多くの人生の先輩から、お説教を受けました。
「自分が癌であることを、小さな子供に話すな!!」でした。
今では、癌の告知はフツーになっていますが
当時は、「癌は本人には話さないモノ」が常識でした。
癌の本人である私が知っているコトが、先ず有り得ないコトだったのでしょうが、
それを、子供に話すコト・・・とっても周りから責められていました。
子供の小学校の担任からも、懇談会で怒られていました。
私のコト・・・「残酷だ!」とまで言われたこともあります。

そんな時
「では、私が死んだ後、子供達のコトをお願いできますか?」と聞いてみると
誰も、話を逸らすだけでした。
私にお説教をする…その中の大半は、《メラノーマ》を識らない人でした。
ただの皮膚癌として、調べもしないで、口だけ出す・お説教だけするって先輩達でした。
無知が故の批評家・批判家がいっぱい(T_T)

本当に苦しかった。
親としての体裁だけを指図してくる人は居るけれど、
『死生観』も含めて、話を聞いてくれる人は居なかった。
メラノーマを説明しても。。。理解しようとしてくれる先輩は居なかった。
ただ
「子供には、話すな!」だけ。 だから、私、グレていました。
「親なんか、辞〜〜〜めた!」ってね(*^^)v
『親』を辞めて、子供達と『仲間』として生きてきました。
だから、そうやって責められたコトなんかも、
全部、子供達に愚痴って聞いてもらってきました。
(ホント、三人産んでおいてヨカッタと思っています)


それから、ずっと世間の『子育て中の現役親』への評価を斜に観てきているのですが〜
いつの時代も「今の親は・・・!」って、
現役ママ達を責める言葉ばかりが飛び交っているように感じています。
どうして『教えてあげる』って方向にいかないのかな??って
いつも不思議で。。。哀しくなります。
正直。。。プチッときちゃいますvv


もっともっと、子育てママに優しい社会を創りましょうよ(^_-)-☆


夏子の雑学