実験動物

独身の頃、実験動物や実験動物用飼料を商品として扱う会社で働いていました。
マウス・ラット・ハムスターなど。。。
商品納入先は大手製薬会社、大学病院の医学部研究室等。

商品の中に『ビタミンE欠マウス』やら『ビタミンE欠飼料』なんてモノがありました。
E欠ではないマウスに与える飼料には

脱脂粉乳、魚粉、脱脂大豆、アルファルファミール、グルテンミール
とうもろこし、小麦粉、ビール酵母、糖蜜、大豆油、食塩
リン酸2カルシウム、ミネラル混合、ビタミン混合(配分量・略)
(現在の商品。昔のは忘れた)


が入っている。

そしてビタミンE欠飼料には文字通り上記の飼料の中の『ビタミンE』だけを欠乏させてあるのです。
つまり、ビタミンE以外は、きちんと入っている。


何をやるのか???
癌細胞を注射器で注入するのだ。
1cc分、注入。
欠乏成分のない飼料のマウスには1ccのしこりができる。
もう一方のビタミンEを欠乏させたマウスの方は・・・
1ccのしこりがドンドン増殖していくのだ。


「ふぅ〜ん ビタミンEが欠乏していると癌って大きくなるのね〜」
なんて、見ていたっけ。。。

ついでに、ビタミンK欠乏マウスだと・・・
針の先にメスが付いているモノを内臓まで届かせて・・・
肝臓辺りにキズをつけるのだ。
K不足のマウスは出血を止めることができなく
出血多量で死んでしまったような。。。


そう言えば、高血圧・動脈硬化などで病院からお薬を出されている人って
「ビタミンKを摂ると薬の効力が落ちる」の理由で
納豆を禁止されているような。。。

つまり、体内で出血したら、止めることができなくなる薬??

おいおい!! 大丈夫なのかい??

「怪我をしないように! 歯の治療を受ける時は必ず申し出て下さい」と
言われている方〜気をつけて☆
ワルファリンって殺鼠剤ですよね。同じなのかしら?
ワルファリンの殺鼠剤は血小板の働きを止めるものですよね?

そして
ビタミンK不足で赤ちゃんの死亡(チアノーゼ)が続いた頃
市販の粉ミルクにビタミンKが補強された。(昭和58年)

動物実験って、つまり、こうやっているのですね。
単独栄養素だけを欠乏させて、実験してるのです。
その動物が必要な栄養素の内、たったひとつの栄養素だけ欠乏させる。

人がフツーに生活していて・・・
たったひとつの栄養素だけが欠乏している人だったら(少数でしょうね)
その栄養素が入れば「効いた!!」になるのでしょうね。
時間がある方・・・『国立健康栄養研究所』(厚労省管轄)のHPを覗いてみて下さい。
未だに、単独栄養素・単独食品の大量摂取の実験をしている様が伺えます。

夏子の栄養学