タンパク質・教育ver


蛋白質

正確には、『蛋』→『蜑』の文字に なります。

ドイツ語の『Eiweiβ』のことで…「卵白、化学・生化学ではタンパク質」 との訳です。


余談になりますが、
この項目は、卵に謝って!に続いてすぐ、2009年末には書きたかったのですが、
私が、トロトロしている間に、

「タンパク質はアレルゲン」なんてパンフレットを薬局で配っていた万有製薬が、
『ば』の字も残さず、消えてしまいました。。

「髪の毛と、精子は、タンパク質だった」なんて謳っている(?)外資に完全吸収されちゃったようです。

なんか。。。皮肉な感じに思えてしまっています。


話を戻します。

NATSUKOでは、かねがね、タンパク質の重要性を語ってきています。

私が、栄養学と出会ったのは、メラノーマになった1991年。

その頃は、

プロテインスコアと、
アミノ酸スコアの、旧バージョン
アミノ酸スコアの、新バージョン
が、同列で並んでいました。
(少なくとも、私には、そう受け取れました)


アミノ酸スコアが登場した時、あくまでも『暫定』のスコアだったのです。

大豆を見ると、
プロテインスコアでは、56点
旧アミノ酸スコアでは、86点
新アミノ酸スコアでは、100点

「はぁ〜???」って、思いません??

同じ大豆が、こんなに点数が変ってしまっています。

あなたの学力だと偏差値は、一流大学では56点だけど、
二流にしたら、86点。
三流に落としたら、100点とれるわよ〜って、ところでしょうか?!

三流の点数で満足しちゃっていいの??と、当時の私は、
「どれを選択するか!!しっかり見極めよう」と『観る』姿勢をとっていました。
(と言うより、命がかかっていたので、確実ではない限り、一流の方の点数に合わせて生活しました)

さて、
タンパク質は、ドイツ語の 卵白の直訳だと、上↑に書きました。

元々、プロテインスコアは、1955年、FAO(国際連合食料農業機関)がつくったものです。

そこに、
WHO(世界保健機構)が、横から入ってきて、
「卵を100点にしていたら、発展途上国への食糧支援に莫大なお金がかかる!」との理由で、
卵だけではなく、植物での点数を上げる為に(安く済ませる為に)と、
1973年に、アミノ酸スコアなるものを共同でつくってしまったのです。

・・・と、当時の生化学者の方達の言葉だったのですが、
そういう言葉も、考えずに信じるのではなく、『観る』姿勢に繋がりました。

暫定・・・大豆を最初は86点にして、サッサと1985年には、100点にしてしまいました。
(私が、栄養の勉強を始めたばかりの1991年は、まだまだ旧アミノ酸スコアを使っているところが殆どでした。
し、
今でも、化学的にアミノ酸を語っているHPでは、旧バージョンから、変更してないようです)


さて、アミノ酸スコアの正当性は、まことしやかに(意味不明?)説明されていますが、
実際のアミノ酸の測定に、ケルダール法なんてモノが使われています。

その前に、
炭水化物とタンパク質の違いは判りますか?

炭水化物・・・酸素O・水素H・炭素C 
タンパク質・・・酸素O・水素H・炭素C と、窒素N です。

窒素がなければ、細胞はつくれません。

エネルギー燃焼は、酸素O・水素H・炭素C ですよね。


ここで、また余談です。
エネルギー燃焼ってことで、カロリーのお話を少し。

カロリーの計算が健康の指標みたいに扱われていますけど、
今の日本人の一日のカロリー平均摂取量って、ご存知でしょうか?

厚労省調べで、2006年、1,891kカロリーです。
1975年の2,226kカロリーを頭に、年々、下がっています。

終戦の翌年から、カロリー摂取量を発表してきていますけど、
その…終戦の翌年は、何カロリーだと思います??

1,903kカロリーです。

2004年には、1,902kカロリーと、終戦の翌年の平均摂取カロリーを下回っているのですよぉ



・・・と、話を戻します。

酸素・水素・炭素が、エネルギー燃焼に使うモノ。。
そして、
窒素がなければ、細胞はつくれません。

酸素・水素・炭素・窒素で、タンパク質をつくります。
含硫アミノ酸は、そこに、硫黄S が、くっつきます。

でね、ケルダール法。
これが、タンパク質を測定する方法として使われているのですが。

食べ物の中から、窒素を測定して、窒素の量(数値?)から、換算値を用いてタンパク質を算出するって方法なのです。

換算値ってのは、
タンパク質の16%が、窒素だからってことで、
窒素に6.25をかけて求める計算上の数値です。

6.25を、窒素係数と呼んでいます。
(食品によって、窒素量は多少、異なるってことで、僅かばかりの差異の係数は設けられています)


これ。。。正しいですか?!

窒素・・・タンパク質には、必ず窒素が存在しています。

でも、窒素は、タンパク質にしか存在していないワケではありません。

逆は必ずしも真ならず!です。

遊離アミノ酸もあれば、核酸もあります。
植物が肥料として取り入れるアンモニアや硝酸にも、窒素がありますよね。

光合成でつくるのは、糖質(炭水化物)でしょ。。って、関係ないか。。。(^^ゞ


例えば・・・

ある町に、動物が、どのくらい居るのか?を調べる時、
犬の数を調べるとします。

全・動物の16%が犬だとして、犬の数を調べるって方法。

犬を数えるのに、動物の犬かどうか?が判るようなら、こんな、まどろっこしい係数なんて使う必要はないですよね。

兎に角、犬!の数なのです。

動物の犬も、ぬいぐるみの犬も、フィギィアの犬も、数えてしまうのです。

その犬の数に、係数をかけて、動物の数を算出してしまうのです。



って、こんな方法で・・・
こんなズサンな方法って。。。

大丈夫なんでしょうか???
真剣に、みんな、信じているの??


と、2010年10月に、これでは、多く見積もり過ぎるってことで、改定されました。
若干、少なめにタンパク質量を減らしました。

根本的な捉え方は、変更なしです。


今回、この項目を書くにあたって、文科省に何度も電話をして、
調べて頂いて、電話を頂いたりしました。

「若い・・・これから、元気な赤ちゃんを産む世代・高校生に食べ物の話をしています」と
自己紹介をしたら、
とっても親切に対応して頂けました^^


食品成分表の、『可食部』って、一体、どういうこと??なんて初歩的なコトから。

可食部・・・つまり、栄養素の調査の元のもと。

食べられる部分に、お魚の頭やお腹や骨は、端っから、対象になっていないそうでした。
私がヨク書いている…コラーゲン等の、骨付き煮込み料理の骨回りの軟骨も皆無。

NATSUKOで、大切に大切に扱っている食べ物の大切なところは、
食品成分表において、食べられる対象ではないそうでした。
(基本的に、病院や学校給食で出すモノが対象のようです)

そして、反対に、『大豆製品』。
栄養士さんがヨク使う言葉の「大豆製品」。この『製品』のトリックも、確認しました。
分離大豆とか、濃縮大豆も、大豆製品のウチで、
「これって、何??」と確認したところ、加工食品に使う、増強剤なのだそうでした。

こういうモノも含めて、大豆が、理想の食べ物と勘違いしてしまっている栄養士さんが居るってこと。

もうひとつ、これが一番、文科省に確認したかったコトなのですが、

メチオニンが少ないけれど、リジンが多い大豆と、
リジンが少ないけれど、メチオニンが多いご飯を食べていれば、
人に必要なタンパク質を形成するアミノ酸が揃うと言い切る栄養士さんが、かなり、居るのだけど…

「お米と大豆を一緒に食べていれば、人のタンパク質をつくるに充分だ!とは、
文科省は、提示しているのことなのですか?」
「アミノ酸スコア100点って、人の体に必要なアミノ酸が揃っているとしての点数ですか?」と、
聞きました。


きっぱりと、否定してくれましたよ〜vv

偏った単一の食材ではなく、多種の食材を食べ合わせるコトが、
何よりの前提になっている!!
と。


アミノ酸スコアは、人の体にとっての100点ではない!と、言いきってくれました。


ちなみに、アミノ酸スコアでは、
苺が、64点。
柿だと、95点となっています。

牡蠣じゃないですよ〜

柿が、95点なのです。

ちょっと考えたら、「おかしい!!」って、判りますよね^^

現に、新型インフルエンザでの、フェーズの発表の時、
WHOが、機能していなかったことは、みなさん、周知のコト。

40年近くも前に、プロテインスコアを、アミノ酸スコアにすり替えてしまった職員など、
もう、在籍していないのでしょうね。
なんて、WHOに対してまで、こんなことを書いてしまって、いいのだろうか。。。私。。^_^;

以上、
NATSUKOで、アミノ酸スコアではなく、プロテインスコアを使っている理由をまとめました。


そして、書き添えておきたいことが、もうひとつ。

食品成分表にかかれている大豆やお米。

100gあたりの栄養素が書いてあるのですが。(モチロン、卵も殻を抜いた可食部です)

卵の100gは、Mサイズ2個分です。

大豆の100gは、お水に一晩浸すと、250グラムになります。
お米の100gは、ご飯になった時、220gになっています。
卵は、そのまま100gですvv

って、可食部って言うなら、食べれる状態のグラム数で表示すれば、いいのにね^^
せめて、食べられる状態のグラム数の表示も並べるか、
横に、倍率を足しておくとかね^^


柿で95点のアミノ酸スコアより、卵が100点のプロテインスコアを使って、
20年を生き抜きましたvv


また、余談ですが、よく「昔の日本の食事」って、言葉で、
穀類と野菜だけの食事を理想の食事のように語っている方達をお見受けします。

昔って、いつのこと??と思って、国文学の先生や歴史の先生に聞いたり・調べたりしているのですが、
どこにも、見つかりません。
写真もあって、いいHPを見つけました。
いつの時代も、穀類と野菜だけって食は、『貧しい』層のように思うのですが。。
どうでしょう??
少なくとも、戦後、すいとんと野菜だけの時代・・・老人はみんな背が曲がり、結核が流行っていました。


夏子の栄養学  

たんぱく質足りていますか?

フツーの食事、食品成分表

人として必要な栄養素

プロテインスコア100換算で